上々堂(shanshando)三鷹

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2009年 05月 23日

世襲

三歳になる娘に「大きくなったらどういうお仕事するの?」と聞くと、
「古本屋」と答える。
なにしろ店番に付き合わせることも多いので、そう思い込んでいる
らしい。
だいたいが三歳だから他の選択肢を知らないのだろうと、
「保育園のセンセイでしょ。テレビでお歌を唄うおねえさんでしょ。
病院のセンセイだってあるし、おもちゃやさんとか、パン屋さんとか、
お洋服を作る人とか、いろ~んなお仕事があるから、なんだって
なれるんだよ。」といっても、返事は「古本屋!」
答えながら一心に文庫本の背で手の届く高さの棚の本をトントン
やっている。
新刊書店ではどうかしらないが、古本屋は背の部分を使って、
棚の本のデコボコを直すのだ。
「だってさぁ、おかあさんだってお仕事だし、おかあさんになるかも
しれないでしょ?」
親としては大志を抱けといわぬまでも、いろんな世界観を持って
欲しいから、しつこく食い下がってみる。
すると、はじめてこちらに顔をむけて、ちょっと考えてから、
「おかあさんの古本屋!」
成る程、ごもっとも。

今は、業界にも二代目三代目の古本屋が多いが、それは彼らの
親の世代が景気の良い時代に礎を築いていたからで……いや勿論
同じ世代でも築けなかった人もいるわけだけど、結果的に子ども
に同業を継がせられた人たちというのは、まぁそれなりの成功者と
いうわけで、私だって頑張って経営を盤石にすれば継がせることも
出来る道理だが、今この時点で賃貸の店舗で営業をしているようじゃ
他業種は知らず、古本屋では無理といっていい。
要するに金が敵の世の中なのだ。

衆議院選を間近にひかえて、世襲禁止が取り沙汰されているが、あれは
やはり憲法違反だろう。確かに職業選択の自由に反する。
ただ、当然のように世襲の弊害ははっきりあるのだからなんとかせねば
というわけだが、議論が順を間違えていると思う。
世襲そのものの現象面だけ断ち切っても根本的な問題の解決にはなるまい。
ことは簡単なのだ。
政治家をみんな貧乏にすればいいのだ

たとえば議員の所得を20歳以上の国民全体の平均にまで下げる。
現状歳費には経費分も入っているのだろうけれど、議員の事務所を法人に
し、歳費はそこに支払い。そこから支払われる議員個人の所得を法律で
決めればいい。
20歳以上の国民というのは当然失業者やフリーター、専業主婦、年金生活者
も入るから現状だと平均すれば月収20万を下回るだろう。
毎年厳しく会計監査を行い。不当な献金など受けていた場合は厳罰に処す。
斡旋収賄などは軽微なものでも30年以下の懲役、出所後は10年間被選挙権
の停止、初犯であれ少額であれ執行猶予は認めない。
当然20万以下の月収では結婚は難しいから、配偶者と共働きの議員が増える。
子どもも学費は自分でアルバイトをするか、小泉内閣のお陰でサラ金なみの
取立てを行っている奨学金制度を使う(なにが「米百俵」だ馬鹿もん)。
そうして苦学した末に、自分の親は貧乏だったが素晴らしい人間だったと思えれ
ば、世襲すればいいのだ。
これで憲法にも抵触しないし、漢字がまともに読めない馬鹿が総理大臣になる
リスクもなくなる。
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by shanshando | 2009-05-23 12:40 | ■原チャリ仕入れ旅■


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