上々堂(shanshando)三鷹

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2005年 11月 24日

古本屋の掃苔帖 第百十二回 三島由紀夫と森田必勝

切腹ちゅうのんは、どうも痛いもんらしいでんな。
乃木さん、乃木希典はんなんかは203高地を見ても
わかる通り、あんまり物を考えてからやる習慣がな
かったちゅうか、考える頭がなかったせいで、考え無しに、
いきおいで単独で切ってしもうたもんやさかい。
もうエラい苦しみ様、
その為に「ひょっとしたらこれ他殺ちゃうか」ちゅうて
おお騒ぎになったという。
まぁ最後まで人迷惑なおっさんですが、

さすがに三島はんは、そこまで鈍臭うありまへんから
ちゃんと、介錯人として森田必勝(まさかつ)君、当時
25歳を連れて行ってはった。
「ワシ、さきに死むさかい。マサちゃんも後でおいでや」
と言わはったかどうかは知りまへんけど、とにかく
介錯の後、森田も自決という段取りを決めてはったんです
けど、いざとなったらこれが巧い事いけへんねん。
三島はんが、予定外にのけぞったりしはったせいもあって、
二太刀あびせて刀曲げてしもた。アララ。

しゃーないのんで、腕に憶えのある古賀浩靖君が「ほな
ワシやるわ」といううんで、三太刀めで綺麗に落とさは
った。つづいて、森田くんがお腹をちょっと切って(三
島はんは深く切ったから腸が飛び出すほどやったらしい
けど、そのためにもがいて介錯がしにくかったから、自
分の時は迷惑かけんようにわざと浅手にしたんでしょう
な)これも古賀くんが介錯してあげました。古賀くんご
苦労さん。
切腹の介錯っていうのんはやっぱり自殺幇助ということ
になるのんでしょうかな?それとも殺人?
とにかくこの古賀浩靖さん、その後服役しはったあと、
「家の光」の谷口さんのお嬢さんと結婚しはって、今で
は荒地浩靖という名前で宗教活動をおやりやそうです。

はい、という訳で明日11月25日は35年前に三島由紀夫が
「楯の会」のメンバーと市ヶ谷の自衛隊の総監室を占拠
して、さんざん野次られたりした末に自決した日です。
関西弁で書いたのは、三島さんに言わせると関西弁なんて
日本語じゃないそうで、「どっちが歴史が古いと思とんねん!
ワレっ!」という思いをこめて書かせていただきました。
享年三島由紀夫45歳、森田必勝25歳。
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by shanshando | 2005-11-24 15:33 | ■古本屋の掃苔帖


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