上々堂(shanshando)三鷹

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2006年 03月 30日

古本屋の掃苔帖 第二百十六回 アンネ・フランク

アンネ・フランクの死んだ日は正確にはわかっていない。
ただ、オランダの赤十字がおそらく事務上の手続きで、
1945年3月31日としているので、それに準じるわけだが、
ひとりの人間の死に関して、そんないい加減な事が赦され
ていいのかというのは、平和な現代日本に住む我々の感覚
であって、世界には正確な命日も死因もわからないまま去
って逝く命が、現在もおそらく多数ある。

アンネが死んだのは、おそらく1945年の2月の末から3月
中であっただろうとされ、死因は収容所内に蔓延していたチ
フスに感染した為だとされている。
1945年という年は、おそらく近現代史上、一番たくさん子
供の命が故無く奪われた年ではないか?アンネ達がいたナチ
スの収容所は勿論、ヨーロッパやアジアの各戦場で、そして
日本でも各都市の空襲によって多くの子供が死んでいる。
戦争を始めるのはいつも大人で、彼等はきまって自らの正義
を主張するが、罪のない子供の命を奪う正義などあるわけが
ないのは云うまでもない。

今、日本では戦争の危機を回避するためには、アメリカにお
もねる以外ないという選択がなされているが、彼等はじつは
自国の権益を守る為の軍備を日本の予算でやろうとしている
に過ぎない。それは、アメリカがその気になれば北朝鮮など
簡単に踏みつぶしてしまうだろうが、その時彼等が行うであ
ろう傍若無人の所業を思えば、とても安閑とはしていられな
い。北朝鮮で韓国でそうして日本でもまた多くの子供の命が
奪われる。彼等アメリカ人は東洋人など人間だと思っていな
いのだから。

もし、アメリカが本当に正義の国で、ジョージ・ブッシュが
その先頭に立つ人間であるなら、ひとつ体中に爆弾でも隠し
持って平壌に潜入して、金正日と抱き合い心中でもしてくれ
ないか。そうすれば世界の害毒が二つ消滅して、平和が訪れ
るのだが。

冗談はさておき、北朝鮮にも子供は居て、愚かな独裁者のた
めに悲惨な生活を強いられている。先日、拉致問題に進展が
見られない限り人道支援を打ち切って欲しいという横田夫妻
の主張に怒りを感じるという発言をしたなんとかいう評論家
を自虐史観のクズ呼ばわりしているブログを見たが、私には
この自虐史観の定義がよくわからない。61年前に人道上赦さ
れない非戦闘員の無差別殺戮によって多数の同胞を殺した国
におもねって、その云うがままにいつまでもなっている事は
自虐ではないのか?
北朝鮮の惨状を救う為には、本当に戦争しか手はないのか?
もし、そうだったにしても金正日とタメを張るぐらいの馬鹿
が支配するあの国のお先棒を担ぐようなやり方で本当にいい
のか?

アンネ・フランクの日記はこの半世紀世界各国で独裁者に対
する怒りや、戦争の罪悪を訴えてきたが未だに人類はこの少
女の投げかけた問いに答えられないでいる。

アンネ・フランク享年15歳。
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by shanshando | 2006-03-30 15:35 | ■古本屋の掃苔帖


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