上々堂(shanshando)三鷹

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2006年 06月 17日

古本屋の掃苔帖 第二百六十二回 桜桃忌(の前々日)

今日はちょっと変則的ですが、あさっての事を書きます。

「この寺の裏には、森鴎外の墓がある。どういうわけで、
鴎外の墓がこんな東京府下の三鷹町にあるのか、私
にはわからない。けれども、ここの墓所は清潔で、鴎
外の文章の片影がある。私の汚い骨も、こんな小綺麗
な墓地の片隅に埋められたら……」太宰治「花吹雪」より

第一回の桜桃忌が行われたのは、太宰が死亡した翌年
昭和24年の6月19日。この日は入水した太宰の死骸が
見つかった日で、実際の命日は6月13日という事になっ
ている。(誰かが看取ったわけではないので、予想だろう
と思う)
たまたま死骸が見つかった日が、太宰の39歳の誕生日
であったため、知人や友人達の主宰で太宰の遺族を招
いて、桜桃をつまみに酒を酌み交わす会を催したのが始
まりであるが、現在ではご存知の通り、全国から集まる
太宰ファンの墓参が多く、当日墓地には長蛇の列ができる。
目立った催しものの少ない三鷹の商店街にとっては、年
に一度の大イベントのはずだが、さすがに命日ではないも
のの忌日に馬鹿騒ぎをするわけにもいかず。参列する人
の群れも静々としている。

前に掲げた「花吹雪」の抜粋にあるとおり、禅林寺の墓所は
禅寺らしい清潔さがあり、こじんまりとしているので、やはり
文士の墓が沢山ある近隣の多摩霊園のようにゴミが散乱し
ている事もなく、心安らぐ場所であるが、法要が行われる
午後はさすがに込み合うので、静かな墓参を望まれる方に
は、午前中がお薦めである。
ちなみに上々堂は当日に限り、午前10時から開店します。
墓参の行き帰りにお立ち寄りください。
三鷹太宰の会の製作による、「太宰マップ」も帳場で差し上
げますので、それを手に禅林寺以外の太宰ゆかりの場所を
廻ってみるのも良いかもしれません。
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by shanshando | 2006-06-17 14:14 | ■古本屋の掃苔帖


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