上々堂(shanshando)三鷹

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2006年 06月 23日

古本屋の掃苔帖 第二百六十四回 美空ひばり

「演歌は日本のこころ」でしょうか?
その発生はさまざまな見解があるでしょうが、せいぜいが19世紀末。
ようよう、百年経ったか経たないかの歌謡が「日本のこころ」だなん
て、言っていいのでしょうか?
モチロンいいんです!
その、発生のみならず、発展にも少なからぬ朝鮮民族やその文化の
影響が強いと見られるがそれでもいいんです。
「伝統」だとか、「こころ」というのはその時代の要請にあわせて捏造さ
れるもので、それを「皇国史観」とか「愛国心教育」みたいに国家がや
っちゃうのは危険以外のなにものでもないけど、人々の中から自然に
起こってくるのは全然OK!

「日の丸」とか「君が代」なんて、カッコイイとも素晴らしいとも思ったこ
とがないので、「あれを日本のこころだと思えっ!」なんて言われても、
というか強制されるとかえって「絶対っ嫌じゃボケッ!」とか言い返すけ
ど。美空ひばりの唄は大好きなので「ひばりちゃんは演歌の女王!」
って言われると「ほんまやなぁ」と思い。「演歌は日本人のこころ!」っ
て言われると「賛成!パチパチパチ!」と拍手をするのだ。

美空ひばりの登場で日本の大衆歌謡が劇的に変わったと書かれてい
る中村とうようの「ポピュラー音楽の20世紀」のことは淡谷のりこの日
に書いたけど、美空ひばりがあれだけの業績を残せたのは、やはりそ
の登場が戦後であったこともあるのではないか?戦前戦中と歌謡曲は
さんざん軍国主義に利用された。また言うけど「歌は世につれるけど、
世は歌につれ」ないのだ。美空ひばりは、戦後という弛緩期に登場した
おかげで戦中戦前の歌手のように軍国歌謡など歌わされることもなく、
のびのびと歌を表現できたのだろう。

芸能やスポーツが大衆洗脳の道具にされやすいのは、ナチスが行った
ベルリンオリンピックの例を出すまでもない。
この間NHKの「愛国心」に関する討論で芳賀徹が、「ワールドカップで
若者が日の丸を振っているけど、あれは決して偏狭はナショナリズムに
発展しない」と言い切っていたが。それは全く逆で、ああいう無意識で他
愛ないノリが為政者によって利用されると偏狭なナショナリズムに発展
するのだ。私は、あのワールドカップの馬鹿騒ぎを観ると日露戦争勝利
の提灯行列がこんなふうだったんだろうと思う。

北朝鮮の問題なんて、アメリカやロシアや中国がこの地域での危機感
を盛り上げることによる軍需利益を期待せず。真剣に北朝鮮を包囲して
しまえば、金正日は一ヶ月でネをあげるだろう。金正日をいつまでものさ
ばらしているのは、大国の軍需産業なのだ。おそらくそれは日本や韓国
が破産状態になるまで続ける気だろう。その日本で次期総理候補と言わ
れる安倍は総理になったら絶対に徴兵制を言い出すだろう。そして、日本
は破産状態になった上、多くの若者が戦場で死ぬのだ。まったく結構な愛
国心である。

話がズレまくっている。
明日、6月24日は1989年に間質性肺炎による呼吸不全のため亡くなった
美空ひばりの17年めの命日にあたる。
享年52歳
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by shanshando | 2006-06-23 15:50 | ■古本屋の掃苔帖


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