上々堂(shanshando)三鷹

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2006年 08月 10日

古本屋の掃苔帖 第二百八十八回 アンドリュー・カーネギー

近く、第4編が出ると言う「世界がもし100人の村だったら」の
第1編によると、世界を100人の村とした場合、そのうちの6人
がすべての富の59%を持っていることになり、その6人はすべて
アメリカ人になると言う。そうして残りの村人のうち74人が39%を、
20人はたったの2%を分けあっている事になるということだ。

この場合、富とは当然経済的な価値を言っているわけで、人間は
勿論パンのみに生きているのじゃないかもしれないが、100人の村
に喩えれば、飢えている人がいる傍らで、たった6人が半分以上の
パンを独占している姿は醜悪以外の何ものでもない。

現代では、自己啓発教のご本尊と化したアンドリュー・カーネギー
は社会ダーウィニズムに傾倒していたという。
社会ダーウィニズムとは、生物が進化するように社会も徐々に進化
をとげて行くと云う、一種の目的論的社会論である。
そのため彼は、一代で築き上げた巨額の資産を生前からさまざまな
社会事業に寄付し、最後には一般的な庶民程度の財産しか持たなか
ったという。

1919年の明日8月11日、83歳で死亡した彼の死後、遺産分配を
アテにして集まった親族たちは、大層な金庫に入れられた一通の
手紙が弁護士によって読み上げられるのを聞く事になる。
曰く、「私は子孫に遺産を残すほど愚かではない。」
まぁ、多分に脚色された伝説なのだろうが。
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by shanshando | 2006-08-10 15:30 | ■古本屋の掃苔帖


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