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上々堂(shanshando)三鷹

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2006年 09月 28日

古本屋の掃苔帖 第三百十三回 ルドルフ・ディーゼル

ガソリンの値上げに伴って、いろんな物の値段が騰がってますね。
私は原付しか持っていないので、直接的な影響は少ないのですが、
給油の度に支払う金額はこの一年で、驚くほど騰がりました。
そこで、というかまぁダイエット効果もねらって、今日から買取りが無
い日の出勤は新調した自転車。
新調なんて、見栄はっちゃったけど、じつは先日の休みに小金井にある
シルバー人材センターのリサイクル事業で中古を買って来たのです。
西荻窪の家から上々堂まで25分。うーんなまっているなぁ。
せめて、20分にしたいものですが、まぁ安全第一。

私のように、本の輸送も必要な時だけ赤帽さんに頼んじゃう古本屋は
値上げの影響も軽微ですが、車なしでは出来ない事業者の方は大変
でしょう。私たちの住んでいる社会は本当に車なしでは成り立たない社
会になってしまいました。
正月やお盆など、車が東京の街から激減すると、驚くほど空気が美味し
くなって、それはつまり普段汚染されている空気に慣れっこになっている
ということだなぁ、と思うと恐ろしくもあります。

自動車の排出ガスによる汚染を食い止めるため、事業用以外の車にか
ける税を引き上げるとかすれば、大分排出ガスも減るだろうし、消費税の
引き上げ等もしないで済むと思うのですが、経済や雇用の事を考えると
自動車産業を圧迫するような政策は取りづらいのでしょう。
まさに自動車王国である愛知県の豊田市など、わざと鉄道施設をお粗末
にするなどして、町全体が自動車会社に仕えている感があります。

近年、自動車産業も環境問題に無関心であるなどとは、言いにくくなって、
エコカーの開発にこころがけていますが、一説によると実はもうとっくに究極
のエコカーが開発されているのに、石油メジャーがその完成を阻んでいると
いいます。超巨大資本のエゴがやがて地球を食いつぶすというわけです。

ルドルフ・ディーゼルがディーゼルエンジンを開発したのも、当時の大資本
が能率の悪い蒸気エンジンを独占していたのに反発し、農民や職人など零
細事業者が使い易い動力をもとめてのことだったそうです。燃料も植物油を
使い、原料の調達も自分たちで出来る理想のエンジンだったわけです。
現在、ディーゼルエンジンは粒子状物質のこともあって、なんとなく分が悪い
感じですが、バイオディーゼル燃料を使えばよりクリーンなエンジンになると
言います。

バイオディーゼル燃料は、廃食用油にメタノールを混ぜるだけで、家庭でも
簡単に作れ、普通のディーゼルエンジンにそのまま使用出来ます。
地球温暖化対策京都会議以来、京都市ではその普及に勤めているらしいで
すが、日本では補給施設などが完備されていないため、その使用は地方公
共団体等に限られているようです。
世田谷区でたしかバスを走らせていますよね。何度か出会いましたが、天麩
羅をあげるような匂いなので、二日酔いの時はキツいかもしれませんが、軽油
の黒煙を浴びせられるのにくらべれば遥かにいいです。

ディーゼルエンジンの生みの親ルドルフ・ディーゼルは、1913年の明日9月29
日イギリス海峡を渡るフェリーの中で姿を消します。自殺ともいわれ、また諜報
機関による暗殺説もあります。享年55歳

by shanshando | 2006-09-28 14:57 | ■古本屋の掃苔帖


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