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上々堂(shanshando)三鷹

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2005年 01月 29日

話を聞く

2005年1月29日(土) 結局 雨の一日 月は見えない

夕方、俯いてせっせと本をクリーニングしていると「こんにちは」と男性の声。
顔をあげるとAさん。昨秋、テレビ取材に来て下さった或る放送局のディレクター氏。今、紙もの骨董に興味があるという話や、本郷・菊坂に感じのいい煎茶喫茶と古本屋さんがある、とか、世間話をいろいろ楽しむ。
又、ここのところ、マスコミ関係のニュース、色々と世間でいわれているので「どうですか?」と一言聞いてみたい衝動にかられ、つい、聞いてしまう。

夜、近所に住むT大学の顔馴染みの男の子が来店。先日「4ヶ月ぶりに彼女ができました」と報告にきたばかり。
彼は「話したい病」らしい。
六本木で映画「東京タワー」を彼女と見て、その後、六本木ヒルズかなんかに行って夜の東京タワーを見て来た、という報告を謹んで伺う。
その後、彼が柴田元幸さんの講義も受けていたという話を聞く。村上春樹の文章を英訳しなさい、などという課題が出たそうだ。
「これなら酒の友になるかな。」と言って岩波の『タゴール詩集(絶版)』を手にレジへ。お買い上げ有り難う。

今日は他にも沢山の人の聞き手になる一日だった。
話すのも好きだけど聞くのも好き。
村上春樹の『1973年のピンボール』の冒頭を思い出し、棚から抜いて久々に読んでみる。

彼らはまるで枯れた井戸に石でも放り込むように僕に向って実に様々な話を語り、そして語り終えると一様に満足して帰っていった・・・(『1973年のピンボール』より)

by shanshando | 2005-01-29 23:10


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