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上々堂(shanshando)三鷹

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2007年 02月 24日

菜の花

何だかもう春が来ちゃったような陽気で、このままで行くと四月末には
プール開き、七月には落ち葉、十月にはクリスマスになって、一年が
十ヶ月になっちゃうと早く歳をとっちゃうからいやだなぁ。
でも、十一月 十二月生まれの人は永久に歳をとらないわけで、もう
シワだらけ白髪だらけの一歳児とかいると、それもちょっとどうかと…。

わかってますよ、別に地球の公転速度が速まったわけじゃないことくらい。
温暖化の影響だか、エルニーニョだか知りませんが暖かいのは寒がりの
私にはとても有難いのですが、やっぱり地球規模では困った事ですよね。

それはそうと、三浦半島や房総ではもう菜の花が咲いたのじゃないかしら?
幾らなんでもまだ早いと思いますが、毎年水がぬるむ季節になると気にな
ります。

春を象徴する花は多くの日本人にとってはやはり桜なんでしょうけど、私は
断然菜の花が好きです。司馬遼太郎の「菜の花の沖」じゃないですけど、
菜の花畑のむこうに海の蒼が見えたりすると、もう幸せの絶頂になります。
昔はそれが見たさに、わざわざその当時湘南や三浦半島のあたりに住ん
でいた友達に電話して、「買取りに行くから本売ってよ」なんて頼んでいました。

別に、花が見たけりゃ休日に出掛けりゃ良さそうなもんだけど。そういうのは
どうも違う様な気がするのです。
桜の花見なども、わざわざ狭いところにギュウギュウ詰めにブルーシートな
んか敷いて見て、美学もクソもあったものじゃない。
あれは、わざわざ花を見るために出掛けるからイケナイのであって、花なんて
偶々見たら咲いていて、思わず脚をとめたなんていうのが一番良いと思うので
す。予定したんじゃ詰まらない。

じゃあ、友達に電話掛けたりするなよ。ということになりますが、そこはそれ花の
命は短いわけですから、多少のさりげない段取りも必要かと思うわけです。
だから、もうアイツんちのあたりじゃボチボチと思うと、さりげなく
「どう、本溜まってない?買取に行くよ!」と声をかけてみる。花が咲いてるかど
うかは敢て確かめずに行くから、行ったら未だだったという事もあったけど、それ
はそれでいいのです。ああ、未だだったねと笑って海を眺めて帰ってくる。
会社員じゃこうはいかないだろうけれど、ここらが自営業の特権。

そんな感じで数年前いつもの原チャリで、茅ヶ崎にいた友達を訪ねて、古いガロ
系の本など譲ってもらって、一泊の恩義に預かって、次の日は鎌倉のなじみの
古道具屋で絵葉書を纏め買いして、そのまま三浦半島へ(とここまで、書いたと
ころで絵葉書蒐集で有名な生田誠さんが飛び込んできたのでビックリ!)

その時は運良く、三浦は菜の花の盛りで大当たり!菜の花畑の中に建っている
コカコーラの自販機に凭れてしばらく呆けた後で、三浦半島のあれはなんという
鉱泉だったか、とにかく日帰り入浴できるところで休んでいたら、湯船で出会った
おじさんが話しかけてきて、古本屋で仕入れのついでなんだと云うと、それじゃこ
れも持って行けと、カバーのとれた藤沢周平「用心棒日月抄」を呉れたっけ。

ああ、三浦の菜の花どうだろう?今年は行けるかなあ?

by shanshando | 2007-02-24 14:12 | ■原チャリ仕入れ旅■


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