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上々堂(shanshando)三鷹

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2008年 07月 20日

モンスター

どうもお上には逆らわないのが美徳と考えている向きが、未だにこの国
の市民の中にあるようだ。
モンスターペアレンツなどと云う言葉が、いつのまにか定着して、少しでも
行政や企業などの不備を指摘したりする人間は、まるで犯罪者でもあるかの
ような、陰口を叩かれる。
とかく、役人や企業の歯車のひとつになり切っている人間は、事に当たって
自分の責任を他に押し付けたがるもので、それら大きな組織と云うのは、責任
の所在を曖昧にするための機構だということができる。

なんでこんな事を書き始めたかかというと、ウチの子供たちがよく利用する杉並区
の児童館では職員の手薄を理由に彼らの昼食時には、炎天下であろうと、大雨
であろうとそこで遊んでいる子ども達を館外に追い出すということをしていると、
聞いたからだ。
確かに、曜日によっては例えば三人しかいない職員が時間をずらしてでも一人
ずつ居なくなる事態となれば、大勢居る子ども達の安全は守れないのかも知れ
ない。しかし、それではそうやって大雨の中や、炎天下の戸外に追い出せば安全が
確保できたことになるのか?

要するに、自分たちの責任の及ぶ館内で事故に遭われるのは御免だけど、外で
なら知ったことではないということだ。
どうです、変でしょう?と改めて同意を求める気もしないぐらいに変な話だ。
私がこの件で、苦情を云ったのは二度目で、前回も今回も同じく電話口では非常に
申し訳なさそうに対応されたが、必ず改善しますとの言葉は二度とも結局出なかっ
たし、事実前回は改善がなされなかったわけだ。

彼らにしたら、こんな事で二度も苦情を言って来るヤツは困り者でしかなく、立派に
モンスターペアレンツの範疇に入るのだろう。それはまぁいい。
いや、全然良くないけど、先ほども書いたように組織の歯車人間というのは、物を
考えない事が天性なのだから、やつらに期待してもしょうがないと思う。
改善するべき事を改善出来なかった組織の頂点は政治家なのだから、責任は政
治家にとらせればいい。
その政治家があてにならなければ、辞めてもらえばいいし、その程度のことも出来
なかったら、当然辞める時にそれまで得た報酬は返上してもらうべきだろう。

しかし私が思う問題の根本は、そういう問題に直面し、事実みずからも困った経験を
持ちながら声を上げない人びとのほうにあるのではないか?変だとは思うけど、事を
荒げるのはなんだかみっともないし……という思いがその根底にはあり、問題にハッキリ
声をあげる人間をモンスター扱いするそういう人間が、むしろこういう歯車人間や無責任
政治家を育てているのではないか?ということだ。

本来、モンスターペアレンツと言う言葉が生まれた背景にはもっと込み入った問題が
あって、そこには確かにモンスターとしかいえないような人間が居たのも事実だろう。
しかしそのモンスター達の中にも、もっとよく話を聞けばそうでもしなければ如何とも
し難い現実を抱えていた人間がいるはずで、それもこれもひっくるめてモンスターと
いう造語を作ったのは、そうしたほうが歯車人間達が自分の責任を回避するのに都合が
良かったからだ。
モンスターペアレンツ問題も、少年凶悪犯罪も、犯罪被害者救済問題もマスコミの
煽動記事を鵜呑みにしていると事の本質が見えなくなって来る。
要は想像力と自立心の欠如が充満しているのだろう。

by shanshando | 2008-07-20 15:23 | ■原チャリ仕入れ旅■


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