上々堂(shanshando)三鷹

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2005年 12月 09日 ( 1 )


2005年 12月 09日

古本屋の掃苔帖 第百二十五回 坂本龍馬

坂本龍馬と坂本竜馬は、当然のことながら同一ではない。
前者は歴史上実在した人物で、後者は司馬遼太郎氏による
創作上の人物である。
司馬氏の人物描写は、史料をもとにして空想でおぎない、あたかも
その人物に司馬氏自身会ってきたかのように語られ、歴史小説家
として見事というほかないが、時に(これは司馬氏のせいではないか
もしれないが)実際には氏の空想である部分まで、読者に史実と
思わせる嫌いがある。
龍馬の名前を小説上「竜馬」としたのも、その点を危惧されての事だ
ろうが、小説「竜馬がゆく」の内容はすでに半ば以上史実として巷間
に認識されているむきがある。
実際には、龍馬の業績と伝えられるものの中でたとえば「大政奉還」
や「薩長連合」、「戦中八策」などに、どの程度龍馬自身が関わっていた
かは、歴史上の謎である。

歴史小説というのは、文化史的には講釈、講談の延長に属するもので
そこに書かれていることを、床屋談義 居酒屋談義のうちにもてあそんで
いるうちは害もないが、「司馬史観」などという言葉が飛び交いだすと、
不気味というほかない。

話が逸れた。
坂本龍馬暗殺の犯人に関しては、軽く七、八個の説がある。
新撰組説、薩摩説、見廻り組説、後藤象二郎説 紀州説などがおもな
ところだが、中には自殺説、中岡慎太郎との相打ち説なんていうのもある。
誰が犯人だとしても、まぁ今更どっちでもいいが、私が興味があるのは、
死の前に中岡と食べていた軍鶏鍋の味である。
これは司馬氏の創作の部分なのだろうか?京都の近在には軍鶏の産地
が今も結構あるが、私の故郷の近江軍鶏も有名である。歯ごたえがある
軍鶏肉を菜っ葉と炊いた鍋、龍馬はどんな味付けで食べたのだろう?

坂本龍馬は慶応3年11月15日つまり、1867年の明日12月10日暗殺
されている。享年31歳。

私、幸い明日は夕食が家で食べられる日なので、ぜひとも軍鶏鍋をと思
っているのでござる。
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by shanshando | 2005-12-09 14:37 | ■古本屋の掃苔帖