上々堂(shanshando)三鷹

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2007年 05月 31日

雨ツブ

空から雨が落ちて来るのを、仰向いて観ているのが好きだ。
落下してくる水滴が顔に近づくにつれて、速度を落としていくようで、
時間の連鎖の狭間に滑り込んだみたいな気になる。
本当は真下で観ていると、吸い込まれるような感じがして更に面白いの
だが、公園や道路でそんなことをしていると、なんだかテレビドラマの
人が泣いているシーンみたいで、風邪も引きそうだし、そこは大人らしく
家の中で窓辺にソファーを寄せて寝ころんで観る。

昨日は休みで、雨だったし、懐も寂しいから図書館でCDを何枚か借りて
来て聞きながらボーッとしていた。
借りて来た中で、雨ツブの落下に一番嵌ったのは「世界の五大ソプラノに
よるプッチーニ アリア集」。
普段は部屋の中程を向いているソファーを窓側に向けかえると、背もたれ
を壁にして小空間が出来上がる。一畳たらずのその空間がお父さんの書斎。
「45才以下入場禁止」の貼紙をして寝そべるとうっすら開いた窓の外で咲
き始めた額紫陽花の根方から土の気がたちのぼる。
枕元に読みかけの本を積んで時々手を伸ばすが、結局また雨ツブに帰る。
時々、一才半の娘が奇声を発しながら突撃してくるが、守りは堅く。
オヤジは死んだように動じない。
まったく小さな子どもと生活を共にするということは、禅の修行のようなもので、
聞きながらにして聞かず。観ながらにして観ず。早い話がすっとぼけるのが上手
になる。
集中して雨ツブの落下世界に身を置くうちに、やがて意識は身体を離れ宇宙
を彷徨う。(簡単に言うと「寝ちゃってた」ということです。)

夕方、あまりに娑婆っけ、俗気が抜け過ぎたようで、若干不安になったものだから、
ビニールカッパに娘とくるまり、自転車で近くのスーパーに。
特売の肉を買い込んで、夜はそれを焼いて精進落としと洒落込むが、食い慣れ
ないモノを食ったせいで胃が不快で安眠できなかった。
夢の中には、そんな夜にはお決まりの若い頃に死んだ友人たちがオンパレード、
オイオイまだ迎えに来んなよ。
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by shanshando | 2007-05-31 14:17 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 29日

美少年レシピ

夏までになんとしても美少年を一丁仕上げる必要があり、先日より
脂ぬきにかかっています。
美少年を拵えるのは、チャーハンを拵えるのとは違って、冷蔵庫を
探って残り物で適当に…、というわけにはいきません。
美少年にも様々ありまして、ポッチャリ系のカワイコちゃんから、若干
マッチョ系、秀才型、アート型、ビッチ型などそれぞれに製造法が違
います。私が今必要としているのは、長沢節描くスタイル画から抜け出
したような、華奢で、線が細いクセにどこかに野性味を秘めているよう
なタイプ。今日は皆さんに特別にこのタイプの製造法をお教えしまし
ょう。夏場の観賞用に、お中元のご贈答用にご利用ください。

このタイプを造るには、まず始めに野〆にしておいた素材にたっぷりと
先祖伝来の秘液を塗りこまなくてはなりません。
この秘液は、グリセリンにどくだみのエキスを絞り込んだものをベース
としているのですが、詳しい製法は企業秘密なのでお教えできません
、明色アストリンゼンで代用してください。
続いてヒノキの樽におからを満たし、ここに漬け込むのですが、それに
先立って忘れてはならないのが、素材の身体にあるすべての孔に香木
を差し込むことです。これを怠ると、出来上がった美少年が半魚人の
のような生臭いものになる可能性があるのでご注意を。
香木の種類はお好きなものをどうぞ。

さて下拵えをすませた素材は絹で包んで、おからに漬けるのですがこの
時絹の上から再度秘液を塗布する必要があります。
なにしろナマ物ですから、樽の置き場所は冷暗所で通気に心がけ、約半月。
途中で蘇生した時の用心に顔面はかならず表面に出るようにしておきますが、
時折夜分燐を吐く素材もあるので、周辺の防火には気をつけてください。
半月後の早朝、樽の箍を切っておからごと素材を取り出しますが、我が家
ではこの折、「ラ・マルセイユ」を何故か合唱することになっていますが、もし
その唄を知らなければ「ソーラン節」でも結構です。
とにかく唄いながら取り出したおからまみれの素材に盛大に水をぶっかけ、
おからがほぼ洗い流される頃には、水も滴る美少年がその姿を現すはずです。
ただし、この時点では、意識もないただの木偶の坊ですから、気付けの
為の呪いの言葉を耳に吹き込まねなりません、これもやはり企業秘密でお教
えできませんが、まぁ「じゅげむじゅげむ」でも云ってみてはどうでしょう。

やがて、眼を覚ました美少年の体温がなかなか上がらないことがありますが。
この場合は、ラップをかけて電子レンジで23分チンするといいです。
意識を取り戻し、体温も戻った美少年には一日に三度、食事がわりの薄荷
タバコとソーダ水を与えてください。間違えて、マルタイ棒ラーメンとんこつ味
など与えると、九州なまりの美少年になりますから、そういう趣味でない方は
ご注意を。

以上のレシピを用いれば大抵の素材は美少年に作り変えられます……が、
もしうまくいかない場合は素材が悪すぎたとおあきらめ下さい。
尚、このレシピによって素材のハゲと歯槽膿漏が改善されることはありません。
これらの症状のある素材はそのまんまハゲで歯槽膿漏の美少年になるわけ
です。
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by shanshando | 2007-05-29 14:46 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 27日

マラッカ・ホルスタインさん

マラッカ・ホルスタインさんは大学時代の先輩で、今は愛知の地元で「お
ミセ」をやっている。この「おミセ」というのはあくまで「おミセ」なので
あって、「お店」でもなければ「御店」でもないし、若干「お見世」的な
要素はあるかもしれないが、やっぱり「おミセ」といったほうがピッタリく
る、そういったタイプの「おミセ」なのだ。

大学時代は軽音楽部の部長で、ドラムをやっていた。当時は大柄ではあった
がどちらというと痩せ形だったのが、20数年のブランクを越えて再会した
時は立派なクマ系になっていた。
体型は変化したが性格は昔と変わらずというか、昔よりパワーアップして陽
気な、実にホモちろい人なのだが、会う度にセクハラを仕掛けて来るのには
閉口する。

昔は彼よりなお痩せ形の美少年(!)だった私の尻の谷間に節くれ立った指
を撫で付けてくる(ズボンの上からですよ!)イタズラは、カミングアウトする
以前の若い彼がすでにやっていたことで、つまりあの頃から実はそういう人で
あったわけだが、こっちは何にも知らずに河原町あたりで飲み明かした夜に
は烏丸丸太町ちかくの彼のよく整頓された下宿に泊めてもらったりしていた。
今考えれば、よくまぁ無事で…と思うが、ひょっとすると泥酔した折など実は
何があったか判ったもんではない。

当時は博覧強記を誇る文学青年だった彼は、現在店を訪ねてくれても、ほとんど
ミステリーとレシピ本にしか手を出さない。基本的には「文学などという因果なもの
とはキッパリ縁を切った」のだそうである。「おミセ」を持つまで幾多の曲折があった
と聞くが、一体どのような曲折であったのか気になりながら、顔を会わすといつも
聞きそびれる。

先日、また店に顔を出してくれた彼にグアムに行って来た話をすると、彼はグアム
には行ったことがないが、ハワイには年に23度は行っているという。それも絶対に
ホテルは五つ星のスイート、飛行機はファーストクラス。やれやれ、「おミセ」は
「お店」より遥かに儲かるらしい。私は道を間違えたのだろうか?ひょっとして、今
からでも遅くないかしら…?
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by shanshando | 2007-05-27 13:24 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 26日

人間のいない夏

杉並区桃井の高層マンションにお住まいのイソカワさんは最近
野生化したオウムを目撃した。
三鷹市大沢にお住まいのヤマシタさんは、家の近くで狸やハク
ビシンとよく出会う。
立川の昭和記念公園には戦時中フランスから毛皮用に輸入し
たヌートリアが繁殖している。
新宿御苑を中心に群棲するインコの群れは有名で、私も何度か
目撃している。
東京の街は実は意外と野生の王国なのだ。

五月のある晴れた水曜日の朝、東京で大規模な集団失踪が起きた。
環八の外側の都内全域に住んでいる人が跡形もなく消えうせたのだ。
別に伝染病や核兵器の影響ではなく、昨日まで普通に生活していた
人たちが忽然と消えうせたのだ。
政府は慌てふためき自衛隊を出動。同地域の調査を行うがなんの
手掛かりもないまま一週間が経ち。次の水曜日、今度は環七から外
の住民が消えうせる。ある家ではトースターに焼けたてのトーストを
残したまま、またある家では浴室のシャワーを出しっぱなしにして。
人間が消えうせた町々では住民が飼っていたペットだけが取り残され、
あるものは家の中に閉じ込められたまま餌が貰えず餓死しかけていた。
衛生上の危機を感じた政府および東京都はこれらの動物の保護をや
はり自衛隊に行わせたが、あまりの数にとても収容しきれず、途中か
ら方針を変更、人間に危害を及ぼさない種については野生化を促す。
つまり屋外に遺棄することにした。

環七外側の住民が消えうせた翌日の木曜、残された都内の住民は完
全なパニック状態に陥っていた。冷静さを保つべきマスコミ各社が率先
して混乱を煽り、都内の住民は先を争って他府県に逃げ出したが、政府
および東京都はこれに対してなすすべもない。…どころか早急に政府
および自治機能を大阪・名古屋・仙台などの都市に移転させる作業を
行うことで手一杯だった。
他府県に頼るべきあてのない住民の中には、逆転の発想と開き直り、
すでに消失現象が起きた地域の空家に勝手に引っ越すものも出てき
たが、これらに対しても政府はなんら打つべき手がないまま次の水曜
日、環六を飛び越して残された東京都内全域の人々とともにこれらの
違法占拠者も消えてしまった。
消失の瞬間をなんとかカメラに捉えようとした商魂逞しい関西系の報道
各社の飛ばしたヘリも、消失の瞬間パイロットと乗員を失うことになり。
迷走のすえ墜落する映像がようやく無人の衛星によって捉えられた。
かくして、東京は無人の動物天国となったのだった………。

……という妄想を昼食のカレーを食べながら考えた。
私はモノを食べながらさまざまな役にも立たない事を想像する癖があり、
カレーのように集中してひとつの味に打ち込む食事だと特に嵌ってしまう
のだ。

人間が居なくなった後の東京で、一番繁殖する動物はなんだろう?
おそらく鼠か猫。人に飼いならされて、あろうことか改良という名の冒涜ま
で加えられた犬は、瞬く間に鼠や猫の餌となるだろう。
鼠の異常繁殖は猫によって、歯止めをかけられるだろうが、猫の天敵と
なるものはいるだろうか?
多摩動物園のライオンたちが脱走し、野生化することはないだろうか?
馬事公苑の馬たちは?井の頭の象は?絶大な繁殖力を誇る上野動物園
のカバたちが野生化し、多摩川や荒川、江戸川をスイスイ泳いでいる様は
想像するだに楽しい。
考えように寄れば、人間不在の世界で食物連鎖の頂点に立つのは植物な
のではないかと思うが、ビルや道路家屋を呑み尽くしたジャングルをオラウ
ータンやマントヒヒが闊歩しているのもなかなか良い図柄だ。
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by shanshando | 2007-05-26 14:03 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 25日

耳鳴りの町

眼が醒めると耳鳴りがした。
気圧が低いといつもこうだ。
耳の後ろの骨と頬骨が音叉のように響きあって、聴力が半減する。
いつも決まって右側なのは頭蓋骨の形状のせいだろう。
試しに目玉をグリグリ回してみる。眼球が圧迫されていないか不安
になるのだ。グリグリグリグリ、よし大丈夫!
起き上がって、隣の部屋に行き、窓を開けて体操を始めた時、ちょうど
雨が降り始めた。音は聞こえないがさわさわと細い優しい雨だ。
窓から50メートルほど向こうにあるケヤキの大木を観ながらスクワット
800回、てっぺんの枝が風に吹かれて揺れているのが、耳鳴りとシン
クロする。

体操を終えて階下に降り、造り置きを冷凍してある焼きおにぎりを解凍
して食べる。咀嚼のたびに顎間接で弓を弾くような音。
食べ終えて、コップ一杯水を飲み。合羽を着込む。今朝は本宿に買取
なのだ。時間はまだ早いが、この状態で合羽を着込むと耳の中は合羽
が雨粒を弾く音で一杯になって結構危険だから、用心のため早めに出
発するのだ。

雨に顔を打たせながらバイクを発進する。雨粒が細かいから左程不快
ではない。
駅前の出勤ラッシュの群れが、水族館の魚のように無音で行き過ぎる。
庚申通りを右折して、突き当たりを左折したところで女子大に向かう群れ
に行き逢う。何故か全員黒縁メガネでうつむいている。数珠繋がりで歩い
てくるので、やり過ごすため停車していたら、通りすぎる刹那に皆チラリと
こちらを見る。ちょっと怖い。
やり過ごして道路を渡り、中央線の高架方面に行くと左手に交番。
何故だかオマワリがびしょ濡れで立っていて、怪訝な顔でこちらを見る。
その角を右折すると鉄塔武蔵野線が見えてきて、その電線の真下にある
のが今朝伺うお家。
50代とおぼしきご主人がどうぞ上がって下さいと言ってくださるが、合羽
を脱ぐのが面倒なので、玄関先で拝見。雑誌の山は概ね古くてシミだら
けの月刊太陽で駄目。一冊混じってた洋雑誌の表紙が鮫の写真で、ちょ
っと気になったが、商売にはなりそうもないので、丁重にお断りして外へ出
た時、電線から垂れたしずくが頬にあたって、それがまた耳の後ろに響く。
すぐにバイクを発進させるが、急に不安な気持ちになり、交番の前で立ち
停まり、目玉をグリグリグリグリ、あいかわらずびしょ濡れのオマワリが不
思議そうにこっちを観ていた。
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by shanshando | 2007-05-25 13:40 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 24日

夏の練習

暑いのが苦手な人には気の毒な限りだが、今年の東京は梅雨入り前に
早くも夏が来たような陽気である。
夏好きの私には楽しい毎日だが、それにしてもどうした加減だろうと
思っていたら、一昨日とくふく堂さんがやって来た。
なるほど犯人は彼か、わざわざ沖縄から安売りチケットで夏を連れ
て来たのだろう。苦情がある方は日本でいちばん狭い古本屋 とくふ
く堂
へどうぞ。

昨日は最高気温が27度という予報で、私は家の前の未舗装の私道に
ビニールプールをひっぱりだした。直径150センチ、深さ50センチで
ビニールプールとしては馬鹿デカサイズ。キッズ用品のリサイクル店で
購入したものだが、将来世を儚みたくなった折には、是に水を溜めて膝を
折って横たわろうと思っている。
私道に面したわが邸宅の部屋は、掃き出し窓の外に幅30センチ長さ1メー
トル60センチの濡縁が付いていて、サッシ戸を取っ払うと、庭の緑(お隣の
…)を通して入ってくる風がさわやか。「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」の
サントラをかけて、冷水にスイカとビールを冷やして、昼ご飯には焼きそばの
準備をして、さあ!夏の予行演習の始まり始まり!

いざ、娘を連れてプールへ!と意気込むが、これが怖がって入らない。
この間グアムでいきなり海にチャレンジさせたのがマズかったか?
しょうがないので、オヤジひとりが飛び込んで入水自殺のお稽古。
耳に水がはいってオージョーしました。

夕刻、特大プールの水を抜き、門柱にかけて乾かし銭湯へ。
母親と入った娘はこちらのほうがプールよりずっと大きいにも関わらず、大人
しく入浴した模様で、父親の権威は失墜。ヤレヤレ、なんとかこの夏は海で
娘と泳ぎたいが…

とくふく堂さんの話によると、今回彼が使ったチケットは往復で2万7千とか、
学生の夏休みが終わった9月あたりに チョックラ行ってみるか。
とくふく堂さん安くてビーチに近い宿があったら教えてよー。
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by shanshando | 2007-05-24 12:14 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 22日

五月日和。

日差しが相当強くなってきたけど、空気が乾いているせいか木陰は
とても涼しくって気持ちいいので、昨日の昼はまた近くの運動公園に
弁当をもって出かけた。
弁当は青梅街道のクィーンズ伊勢丹で買っていったんだけど。近頃
はああいうお惣菜売り場の弁当も良心的作られていて、野菜の
煮物や蒸し物など本当に美味かった。
食べ終わって、ジョギング用のトラックを歩いていると、雀の雛が低空
飛行で顔をかすめた。

まだ飛び方が未熟なのか、それとも羽のどこかに怪我をしているのか
よく判らなかったので、なんとなく後を追って様子を見ていたら、木陰の
草叢に着陸して、こちらをむいてチュンチュン鳴き始めた。
本当にまだ小さくって、こちらを見上げて一生懸命鳴くさまは、まるでゼ
ンマイ仕掛けのようだ。
何を懸命に訴えておるのかと、耳をかたむけてみたが、やっぱりちっとも
判らない。
頼りなくっても、もう飛ぶほどに成長しているのだから、所謂「刷り込み」と
いうやつで、私を親と思っているということもないだろうけれど、かなり間合
いをつめても一向に飛び立とうとしないで、ただ只管泣き喚く。
生憎、弁当は食べ終えてないし、子供用の菓子も切らしていたので、与え
るモノもないままに娘と二人見つめていたが、そのうち人が集まってきて、
居づらくなったのか、ふいに飛び立っていった。

夕刻から、お客さんを招いて宴会。
あばら家の2階に料理を並べ、窓を開け放して待つうちに。浜町の明治座
で大道具をやっている高柳さん一家がやって来た。(と言っても別に空を飛
んできたのではない。)
高柳小春ちゃんは娘のお友達なのだが、酒好きのお父さんも、元はやはり
松竹系の劇場で音響さんをやっていたお母さんも落語好きで、五街道雲助
ファンという渋い好み!杉良太郎公演に出ていた時のヨイショの志ん駒さん
の話題などなど面白く聞いているうちに九時近くなり、子供たちの沈没と共に
高柳家は善福寺のお家に帰って行き。気がつくと私も沈没していました。

もし、一年中五月だったら、五月病はきっと無くなるだろうなと思った。
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by shanshando | 2007-05-22 14:40 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 20日

露探だろうか、電波系だろうか

「必要な物があったら、なんでも言いたまえ」……とおっしゃるのだ。
今朝は子どもが騒いで4時半に起こされ、さすがにやはり寝直そうと
必死で目を閉じたが、なかなか寝付かれず、うつうつする間に耳の
中であらぬ言葉が聴こえてくる。
「全て予算に組み込んであるから案じる事はない。」……のだそうだ。
話しているのはロミコフスキーさんで、それはもうはっきりしている。
ロミコフスキーって誰だろう?全然記憶にないんだけど、とにかく彼が
ロミコフスキーさんであることだけは疑いようもない事実なのだ。
この間、柱で強打して、頭の中のチャンネルが微妙にずれたらしい。
昼間バイクに乗っていて、路上で警察官を見るとむしょうに微笑みか
けたくなる。テレビをつけて明石家さんまが出ていると画面にキスした
くなる。トイレではペーパーでツルを折っちゃう。店ではお客さんに「あ
りがとうござる」と言っちゃう。なんだか世界が美しい。バラ色にラメを
散らしたようなこんな空は今まで観たことがない。

今朝は、遅刻することもなく、ちゃんと買取りに間に合った。場所は東中
野で、七十年代の革命家の生き残り。ノックをしていきなりドアーを開
けたら、「腹々時計」にラインマーカー引きながら爆弾づくりをやっていた。
「本はどれでしょう?」と聞くと、「もうすこしでこれが完成するから、そした
らこの本を買ってくれ」と言う。「冗談じゃないですよ、それなら出来ちゃっ
てから呼んでくださいよ」というと「革命には寸暇を惜しまねばならないが、
確かに君の立場もわかる。今日のところはそこにある爆弾の試作品を持っ
て帰ってくれ、」と答えた指先を見るとコンビニ弁当の空殻にビニールテー
プをべたべた貼付けたものがある。「なんだこれかよー!ご飯粒がまだ
付いてるじゃん!ダメだよこんなのー」

私がどなると革命家は傷ついた目をして「ご飯粒ついてちゃダメなの?」と
聞く。「ダメに決まってるじゃん。沢庵だって残ってるし、なんでも食べなきゃ
大きくなれないよ」
「いいもん僕はお母さんにおっぱい貰っているし…」
「おっぱい貰ったってダメなの、昨日はなに食べた?」
「コンビニ弁当。」
「なんだよそれ、コンビニなんて資本主義の象徴じゃんか、そんなんで革命
家とは笑わせるぜ!」
「じゃあ、革命家って何食べるの?」
「玄米おにぎりに豆板醤入れたやつ。」
「ワー!それは辛そうだ!」
「ハハハ、本当に辛そうだ!ハハハ爆弾おにぎりだハハハハ!」
「ハハハハハハハ!」
我々は笑い転げて、転げて転げるうちにアパートの鉄骨階段転げ落ちて、バイク
の前まで来たのでそのままバイクに乗っかって、吉祥寺まで飛ばした。
今日は吉祥寺の児童館でバザーがあるのだ。
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by shanshando | 2007-05-20 12:53 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 19日

飛行船

私はサルの中ではゴリラが一番好きで、小さいのはどうも好かない。
なんだか因果な感じがするのだ。
ニホンザルの居る猿山もあまり好かない。虚仮にされて老いさらばえ
たオスを見ると我が身を見るようで悲しくなるのだ。
ゴリラだって、自然の中では群れで生活するわけだから、きっといろ
んなカクシツがあったりするのだろうけど、動物園で見ている限り、
あの悠揚せまらぬ在り方は浮世臭さを脱していて、茶人のようだと
いつも思う。ゴリラに宗匠頭巾を被らせるときっと似合うだろう。

外見のコワモテに反して、ゴリラは繊細な平和主義者で、食物もおお
よそ菜食。うずくまってじっとしている姿は哲学的な雰囲気をかもし出
している。
動物園でよく観るのはコンゴあたりから来たニシローランドゴリラで、
ゴリラの代表選手のように言われるマウンテンゴリラは繊細すぎて飼
育が難しいのだと聞いたことがある。絶滅危惧種だしね、たしか。

今朝テレビで「世界ジャングル紀行・コンゴ篇」というのをやっていて、
洗い物をしながらふと観るとゴリラが出ていた。いいなぁ、一度でいい
から、自然の中でくつろいでいるゴリラを生で観たいものだ。
アフリカ旅行なんて本当に高くて、私なんか一生行けるかどうか判ら
ないけど、行けてもきっとケニアでライオン観るくらいが関の山だろうな。
などと考えながら、カフェオレを作って飲んでいたら上々堂から電話
が入った。今日10時に伺うはずのお客さんから電話が来たというのだ。

やばい!スケジュールの入れ間違いか!いそいで携帯のスケジュール
表を確認するがやはり入っていない。すぐに電話で聞いた番号に電話
してみると電話の向こうの声に聞き覚えがある。確かに約束をした方だ!
しかも以前にも売っていただいた記憶がある。たぶんスケジュールを入
力する時にミスをしたのだろう。ともかく急いでいつものバイクに飛び乗
って、吉祥寺のマンションに急行。スミマセンスミマセンを連発しながら
奥の部屋に通されると、水木しげるさんの漫画が積みあがっている。
コグチの色合いからして相当永年のコレクションと見える。こういう思い
のこもった蔵書を処分されようという時に遅れて行くとは最悪!

しかしここはやはり落ち着かねばならない。水木モノ以外の値段付けが
出来ない雑誌類をまず除外して、後は買えるものを一冊ずつ繰っていく。
コグチの状態は悪いし、漫画にはあまり熱心でない上々堂だが、水木
モノなら話は別。状態を鑑みたうえで充分高いと思える金額で査定。コレ
クションの持ち主であるご主人に申し出ると快く了解。帰る間際にまたもう
一度お詫びをして、上々堂へ急行、荷物を降ろしてとんぼ返りで興居島屋へ、
バイクが西荻に近づく頃にようやく本当の余裕を取り戻し、空を見上げると
飛行船がプカプカ。ちょっとバイクを停めて深呼吸しながらしみじみ見上げ
ると、鯨型のお腹につけられた機械部分から誰か手を振っているような気
がする。まさかねー、あれって無人でしょ?いやでも確かになんか布のよう
なモノを振っているような。…両手の指を丸めて双眼鏡にしてじっくり観て
みると運転席でゴリラがハンカチを振っていた。
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by shanshando | 2007-05-19 14:36 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 05月 18日

ぐるぐるドカン

あっ痛たぁー!即東部じゃなくて、側頭部おもいっきり打っちゃったー!
烏賊ン、勃っていられない。うーん変換も可笑しいし、このまま横になっちゃえ。
しかし、こんなところで寝ているとお客さんが胃やだろうな……。

休日明けの影響がまだ続いていることと、天候の不順の影響で最近午前中が
むちゃくちゃ忙しい。今朝はお客さんの庭でついに事故に遭遇してしまった。
…と言っても、これは自損事故というやつ。
離れに積み上がった本を査定して、路上に停めたバイクに積み込んでいる途中、
庭にはりだした日除けの柱で頭を打ってしまったのだ。
近頃やたら早く眼が醒めちゃって、五時半にはもう体操しちゃったりしてる。爺は
やだねえー。
まあ早起きはいいんだけど、おかげで昼近くなると逆に頭がポーとしちゃう。
本の査定という仕事は量が多ければ多いほど意識を没入しちゃうから、300冊も
繰り終るとポーの上にパーが重なちゃって、ポーパーの頭で急激に肉体労働に
移るとこういうことになるのだ。
私はまた身についた習癖というやつで、ポーパーのまんま身体を返す時に軸足
をさだめてターンしちゃったりするもんだから、思いがけないところにある思いが
けない物とゴッツンしたりする。よーするに粗忽なんだね。

幸い、この家のご主人は耳の遠そうなお婆ちゃんで、さっきお金を支払ったあとは
奥の茶の間にテレビの続きを観に行ったようだから気がついてないだろう、クラク
ラがおさまるまで少し横にならしてもらおう。
ああ、もう五月も後半で随分暖かくなったねえー、今日は天気もいいし、お婆ちゃ
ん2階に布団干したのか、あの歳で布団干しはキツイだろうに、お子さんはいない
のかしら…。ああホントいい天気、なんだかスイカが食べたくなるねえー、やっぱり
こういう離れの縁側で食べると格別だろーね。私の義兄の実家はスイカ農家で、
昔は井戸で冷やしたやつを一人一個持って、ヘタのところを繰り抜いて真ん中だけ
ほじって食べていたっけ。ゼータクだよね…。あれ俺なんでスイカのこと考えてんだろ?
さっきのゴッツンで頭がスイカ割りのスイカ状態…なんてまさかねー、あっでもやっぱ
ハレテルみたい。脹れてる、腫れてる、貼れてる、晴れてる、ハーレてーるなんて、
あっそうだ店に積み上げてるハーレクィンなんとかしなくっちゃ、店じゃあんまり置きた
くないし、市場にやっぱり持っていくか…

あっ、いえ大丈夫です。いやちょっとそこんとこで頭打っちゃって、ええでももう大丈
夫、救急車?いいです。いいです。大丈夫です。どーせたいした頭じゃないですから、
はい、残り積み込んで失礼します。………ああやばかった、どのくらいあそこで寝
てたんだろ。なんだかみょうにスッキリしちゃって、大丈夫か俺?
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by shanshando | 2007-05-18 13:43 | ■原チャリ仕入れ旅■