上々堂(shanshando)三鷹

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2007年 09月 30日

居所

コンビニの前にトラックが停まっていて、荷台の扉が開け放されている。
運転手は居ないようだ。
様々な形のダンボールが積まれたその荷台に潜り込んで、そのまま寝
てしまえば、何処か遠いところに連れて行ってくれるだろうか?
まぁ無理だね、この辺りを流してるコンビニの配送車なんて、行くのは
遠くて埼玉だろう。
埼玉でもいいや、そこで偶然会った人の家に潜り込んで、まったく別の
人生を始められるだろうか?
酔眼で開け放った荷台を見詰める私はかなり怪しかったらしく、戻ってきた
運転手がひと睨みして、トラックは去って行った。
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by shanshando | 2007-09-30 12:59 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 09月 29日

いづるめ

膝の裏を、今年は随分蚊にさされた。
歳をとるごとに刺される場所が限定されているような気がする。
皮膚が相対的に硬くなって、刺しやすい場所が少なくなったのかもしれない。
蚊の皆さんも生きる為とは言え食材の質を瞬時に見分けなければならないのだから、あれでなかなか大変なものである。
人間になれば勿論料理人などむいているだろうし、看護士や外科医の適性もあるかもしれない。
何にしても、職業というのは年功を経れば経験値があがり、判断力がますもので、それは当然古本屋もそうだ。
一般の人なら観ただけで絶望的になるような量の本を手早く華麗に処理していく。
というのはちょっと嘘で、そうできる量には限界があり、あまり大量過ぎると判断もにぶり、気がつくと無茶な付け値をしてしまったりしてしまう。
現在、私が日夜格闘しているのは、改装中に溜まりにたまった本の値付け、分別で、漸く一山終わったと思うとまた新たなものが入ってくる。まるで賽の河原の石積みで延々終わらない。こういう時はどうしても安く付けがちで、疲れてくると全部均一にしたりしてしまう。
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by shanshando | 2007-09-29 04:43
2007年 09月 28日

涙腺を掘る

万障繰り合わせて、湯治にまで出掛けながら今更何をぬかす
てなもんだが、昨日はまったくダメダメであった。
集中力がなく、複雑に入り混じり積み上がった本の山を整理しなければ
ならないのにまるで段取りが悪い。
興居島屋改装中に買い入れて積み上がった本、同時期に出品していた
富士吉田「街がミュージアム」から帰ってきた本。
湯治中にスタッフが預かった未査定の山。興居島屋から緊急避難中の本
そのほか昨日作業中にも新たに本が持ち込まれ、新しい山を築いてゆく、
もう頭は混線しっぱなしなのに、開店直後店の電話が不通になる。
悪いことに時を同じくして、携帯の電源も切れ故障の原因をNTTに問い合
わせるにも、道路の向こうの公衆電話に走り、なかなか出ない故障係りを
呼び出し、症状を話し、向こうの指示する確認をするためまた道路を渡って
店に戻り、確認したらまた道路を渡って、公衆電話に……、結局なんとか
片付けを開始できたのは午後3時、もう日暮れまでいくらもない。
片付けをするのに店のスペースだけでは足りないので、選り分けたものから
店外に積み上げての作業なので、暗くなったら片付けねばならないのに…。

八時過ぎ、とりあえず作業を中断して均一が乏しくなったという興居島屋の為
に抜き出した本を運ぶと、相棒さんが富士に持っていったはずのキャラメル函
(大昔の輸送用大箱)はどうした?と問い詰めるので、悪意はないことは判っ
ているが、キレそうになる。上々堂を埋め尽くしている山と一緒に赤帽にでも
バンバン積み込んで運べば上々堂も片付くし何よりだが、そうしては折角綺麗
になった興居島屋の通路も埋めてしまう事になる。それは忍びないから孤軍
奮闘しているのになんたる無神経!物の流れ、作業の流れを把握していれば
想像が付きそうなことだが、まぁ人には向き不向きがあるからしょうがないね。
って、私が死にでもしたらどうするつもりだろう?つねに目先の事しか見えない
のでは、商売にならない。

クタクタのぺこぺこ(お腹がね)で家に戻って、小さな鍋で魚と豆腐を煮て食事
の準備を済ませ入浴、お湯がかなり冷めているが温めなおして入るには時間が
遅すぎる。そそくさとシャワーで体を洗い。ぼそぼそと夕食。いかんなーいかん。
とても良くない循環だ。なんとかせねば、よしこんな時は必殺技!
インターネットの動画検索でナツメロ映像を探して、晩酌の友に!
これ不思議なんだけど、昔リアルタイムでは何ともなかった曲が妙に琴線に触
れたりする。昨夜は山口百恵の「秋桜」で落ちた。
酒の酔いと疲れがあいまってホロホロになった神経に沁み込んで、もう涙ボロボロ
でっへへへなんだろこれ?とにかくそこからは聴く歌聴く歌泣けてきて、小一時間
も泣き尽してあとは熟睡。今朝はすっきりシャッキリ復活!
さぁ今日はがんばるぞ!
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by shanshando | 2007-09-28 07:28 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 09月 27日

ため息の出るような

↑というのはザ・ピーナッツのヒット曲の歌いだしで、タイトルは
今思い出せないし、歌の内容みたいな官能的な要素は何処に
もないけれど、とにかくその言葉が他の言葉を引率して、頭の
中でマイムマイムを踊り始めたので、頭蓋に渦巻く言葉の波を
放流するため、また深夜の更新である。

私の行く先に最近よくコンペイトウが出没する。
コンペイトウというのはつまり金平糖のことで、あの謎のような
造形の愛らしいお菓子のことであるが、御時世と言っていいか
どうか、金…から始まる漢字三文字の言葉というのは、なんだか
北朝鮮のスパイを思わされる…のは私だけだろう。……たぶん。

金 平糖くんは思わぬところ、およそありそうもないところで姿を現す。
やっぱりどうもスパイらしい。
旅中入った鳩ノ巣のギャラリー「ぽっぽ」(こっちが正式名、昨夜は携帯
での更新だったので様々打ち間違いがありました。)のテーブルに
かわいいガラス容器でいたのは不思議でもなかったけれど、
そのあと見たJRの改札窓口や電車に乗り合わせたニッカーボッカー姿
のおじさんの胸ポケットから飛び出したのはちょっと意外で、世の中そん
なに甘味に飢えているのか!と思うよりさきにやっぱり金 平糖くんに尾行
されていると感じてしまう私なのだ。

と、ここまで書いて我が家の台所にもしっかり潜入している金 平糖くん
を一個つまんで麦湯を一口、
今、時計はまた2時半。どうにもこんな時間に甘味を口にするとは大人の
所業でもないが、イケナイことをあえてやるのはやっぱりむしろ大人の特権
かしら?

セーカツというのはホントーにもうロウゴクだ!と思ってしまえば牢獄で、
抜け出しがたい連鎖のなかに誰しもいるわけだけど、うまい具合に視点を
ずらしたり、想像力を働かせたりして楽しむには本も随分役に立つけれど、
コンペイトウのような小さなお菓子ひとつにもそんな力があるかもね!
と、まるで新聞の投書欄の常連おばさんのようなことを言いつつ、古本屋
は寝床に戻るのであった。
明日は上々堂の整理整頓。最近荒れ放題だったけど週末にはきれいにして
お待ちしています。
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by shanshando | 2007-09-27 02:52 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 09月 26日

今26日午前2時
宿の窓から見る渓谷の空には少し欠けた月が雲間を出たり入ったり
階下では東大宗教学研究会の学生たちのコンパがまだ続いているらしい
眠りの浅い私は就寝時間が早いと、どうしてもこんな時間に目を醒ます事になる。
眠れないからと言ってこんな時間にブログの更新なんかしなくてよさそうなものだが、私のチキンハートはこうでもしていないと不安に飲み込まれてしまいそうになるのだ。

私が今回訪ねたのは奥多摩の少し手前の鳩の巣という集落で、随所にかかった吊り橋が川の両岸を縫っている。
今朝散歩した時に出会った地元のお爺さんは、この橋からはもう37人、あっちはまだ新しいから3人。と聞きもしないのに自殺者の数を教えてくれた。
何でも奥多摩町ではあまりの自殺者の多さに後追いを恐れて報道発表をしないのだそうだ。
「この間はヘリまで出る大騒ぎで、引き上げた死体は駐在の息子が洗わされてたよ」?なぜ自殺の変死体を公僕でもない駐在の息子に洗わせるのか?
息子は医師なのだろうか?
そもそもなんでお爺さんは私にそんな話を聞かせるのだろう?
ひょっとしたら疲れて不景気なツラの私は自殺志願者に見えたのかもしれない。

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by shanshando | 2007-09-26 02:30 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 09月 25日

休暇

西風が吹いて、木々の間にこもっていた朝霧がいっぺんに去って開け放した窓から冷たい空気が入ってきた。
今奥多摩の山中に居ます。
山崩れの影響で温泉は止まっているけど、普通のお湯でも湯船が大きく窓から山の気が入ってくるので、生き返るような気分です。
昨日からもう何度入浴したかしれません。
帰ったら興居島屋の手拭い展に続く企画を考えねばなりませんし 上々堂の片付けもしなければなりませんが、とにかく今は骨休め。ドラえもんになっていた左手ももう随分人間に戻りました。
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by shanshando | 2007-09-25 07:12
2007年 09月 23日

空間意識

改装して三日目、あいかわらず入ってくるお客さんは好感を持って
くれているようで、ひと安心。
しかし中には、確かに変わったのはわかるけど何処が変わったか、
しばらく判らない人も居て、
「えーと、もしかして照明変わった?」とか、
「天井は、えーとあの変わったのかな?前はどんなだっけ?」とか
まぁ基本的にヒトの空間ということもあるだろうけれど、本好きの文脈的
思考に慣れている人ほど空間意識というか、空間に対する感受性が
薄いような気がする。
つまり本屋に来たら本しか見ていないということで、それは当たり前とい
うか、むしろ普通のことだと思うのだけど。私としてはなんだかちょっと
である。

無論どんな人でも主体的に空間を意識する時間というのはあって、
例えばヨーロッパに行って荘厳な教会建築に足を踏み入れたとか、
見晴らしの良い峠から富士山を見たとかいうのであれば、そこでわざわざ
持ってきた文庫本に集中している人が居たらそれは余程変人だし、そういう意味
では、本屋に来たら天井なんか見てないで本を見るというのは至極真っ当なことだ。
しかし真っ当な事と云うのは、得てしてイマジネーションをの広がりを疎外する。
我々の五感はつねにいろんな情報に晒されていて、皮膚や耳や目はつねにそれを
受け取っている。しかし脳というやつは不器用だから、それら複数の情報をあまねく
処理する事が出来ない。つまり、古本屋に入ってきたら本を見るもんだという概念
に閉じ込められてしまう。集中力のある一芸に秀でた人ほど視野が狭くなる傾向が
あるような気がする。

自慢じゃないが私は散漫さにおいては人後に落ちない人間で、学校に通っていた頃は
通知簿でそれを指摘されない歳はなかった。親は心配して「こんな集中力の無い人間
は将来どんな職にもつけず、乞食をするに違いない」と信じていたようだ。
幸い親の心配は杞憂に帰し、私は左程違いは無いまでも現在乞食にはならずに済んで
いる。自分の意識の散漫さもなんとか善用の途をみつけていると思う。まったく馬鹿と
ハサミは…じゃないけど、役に立たない個性など世の中には存在しないものだ。

現在興居島屋で展示している手拭いの作家お二人はいうまでもなく優秀なデザイナー
であり、イラストレーターであり、刷師でもある。こういう仕事は集中力なしには成立しな
いものだろう。どの作も本当に見事で見ると全部欲しくなる。
こうした集中力と創意の成果が飾られることで空間はぴりっとひきしまった感がある。
新しい空間の船出には何よりの皮切りだったと云える。
私の作った茫洋とした空間もおかげで生かされている。
しかしそれは逆の視点からみれば、精巧な作品が茫洋とした空間に包まれる事によって
生かされたとも云えるわけで、つまり私が何をいいたいのかというと、誰も誉めてくれない
ので、自画自賛をしたかったわけである。、ゴメンネ
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by shanshando | 2007-09-23 14:01 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 09月 22日

いよいよ完成!

興居島屋はガラリと生まれ変わりました。
昨日は夕方5時にオープン。
9時には手伝ってくれた皆さん。日頃お世話になっている
皆さんをお招きして近所の居酒屋で宴会。
音羽館、ささまさん、鶏さんなど同業者の他、手拭い展に
出品してくれている久住卓也さん、岡崎武志さん、荻原魚雷さん
などもみえて、賑やかな一夜でありました。

今日はまた私は午前中から午後まで買取、関節炎がもとで左腕
が手の甲まで膨れ上がって、ドラえもんのようになっていたり、
膝や腰はガチガチだし、もう本当に休みたいところですが、
まだまだちょっと休めそうもありません。
新しい照明の下招布が揺れる店内は朦朧として異世界のようです。
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by shanshando | 2007-09-22 15:02 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 09月 20日

叱る

あまりの忙しさに、いけないと思いつつ駄々をこねる子供を叱って
しまった。
「そんなに空気が読めないと、大きくなって総理大臣にしかなれないよ」
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by shanshando | 2007-09-20 12:59 | ■原チャリ仕入れ旅■
2007年 09月 16日

中央通り

朝からよく晴れてアスファルトの上に映る影もくっきりしている。
バイクで西荻窪を出て、井の頭の森を抜け上水通りから三鷹中央通りに
出ると、なんだか空気が変わったような気がする。
そうか、今日は世間様では日曜日、しかも連休の中日だ。
吉祥寺の雑踏とも、西荻の細かく入り組んだ町並みとも違って、中央通り
は、のびやかな休日の午後が似合う男前な通りなのだ。
あくせくやきゃぴきゃぴは似合わない。誰もが穏やかな表情でブランチを
楽しんだり、お茶を飲んだりしている。
そんな光景を横目で見ながら、一人忙しい古本屋は慌ただしく疾走していく。
今日は午後2時まで、上々堂で仕事をして新しいアルバイトの堀内さんと交代
また西荻に舞い戻って、棚の塗装作業。
いっそエスケープして、郊外にでも逃げたいがそうもならず。せめて中央通りの
カフェで小一時間お茶を飲んですごそうか。
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by shanshando | 2007-09-16 12:35 | ■原チャリ仕入れ旅■