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上々堂(shanshando)三鷹

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2005年 05月 17日

本が傷んで、痛がってる

2005年5月17日火曜日晴れ

校正の仕事をしている人に指摘された。
新着情報の中に「微痛み」などと書かれているが、
「微傷み」であるべきではないか?と言うのだ。
口の減らない古本屋はとっさに、
「ああ、それは表紙などにかすり瑕等があった場合『キズ』とか
『瑕』などと表現するので、区別するため平面的でない物は
『痛み』と表現するんですよ。」と適当に答えてしまった。

相手の人は「なるほど、そういう深い答えが返ってくるとは、思い
ませんでした。」とたいそう感心してくれたが。
ごめんなさい、適当でした。
実際にはちゃんと「傷み」と書いている古本屋さんもいるし、「瑕」
は「キズ」だったり、「傷」だったり、「疵」だったりもする。
私の場合、ほとんど目録商売をした経験がないので、決まった
表記のルールを定めてないが、他の本屋さんの目録を見ていても、
やはりバラバラで、どうやら店ごとに定めたルールで表記している
ようだ。

函の角が少し毀れていたりする場合、「函角少毀」とするべきか?
もう少し簡単に「函少痛」とするか?それともいっそ「函毀」にして
しまうか?
限られた文字数と、売りたい一心と、しかし後で苦情が来るのは嫌
だしなどとと言う心配の中で古本屋の心が揺れ動いている。

by shanshando | 2005-05-17 16:21


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