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上々堂(shanshando)三鷹

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2005年 05月 20日

昭和にワープ

2005年5月20日金曜日晴れときどき曇り

魔日というのだろうか?
何軒廻っても、なかなか良い絵本に出会えない日がある。
絵本を蒐め始めた当初は、最低でも一日に60冊買うまで
帰らないと決めていたので、近場で出物が無いと、どんどん
遠くまで足を伸ばし、気がつくと神奈川も静岡に近いあたり
まで来てたり、茨城に居たりしたものだが、最近はそんな
無茶はしなくなった。

おかげさまで、店に絵本を持ち込んでいただけるようになった
からだが、さすがにそれだけでは品物が偏る。
いくら良い絵本だといっても、「百万回生きたねこ」と「がら
がらどん」ばかりが100冊ずつあっても商売にはならない。
お客様は上々堂の棚にこの前は見なかった絵本が出てる事を
期待して来て下さるのだ。
そこで、どうしても仕入れ旅の必要が出てくるのだ。

しかし便秘といっしょで、出ないときはどう踏ん張っても出ない。
最近は達観して、魔日だと思うとさっさといつものお決まりの
コースから離れて、知らない道に入ってみる事にしている。
そうすると、そこには今まで知らなかった古本屋があって、
珍しい絵本が信じられないような値段でザクザクあるかというと。
まずそんな事は無い。
原チャリのハンドルを切った時点で、もう商売は忘れている。
脇道にはいろんな発見があるのだ。

古びた商店街の一角にある鯛焼き屋、
可愛い庭の付いた平屋の木造住宅、
立派な瓦葺きの銭湯、
稽古帰りのちびっこ剣士。
幹線道路から少しそれるだけで、そんな
まるで昭和にワープしたような時空間が、まだ
関東の随所にある。
そんな時空間を味わいながら、妄想癖のある古本屋は、
実際にそこで暮してみる事を想像する。

今日は、埼玉で世界の水パイプを商っている骨董店を見つけた。

by shanshando | 2005-05-20 21:50 | ■原チャリ仕入れ旅■


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