2006年 02月 10日
1922年ミネソタ州セントポールのドイツ系移民の床屋の 一人息子として生まれている。 床屋の順番待ちと云えば、日本でもコミック誌がおいてあ るのがお決まりだが、彼の父の店にもやはり常備していた ようで、チャールズ少年は毎日それに読みふけったという。 彼の夢は漫画家になることだった。 彼の少年期から青年期にかけて、アメリカは個性的なイラ ストレーターを輩出しており、彼は大いにその影響を受けた はずだ。 彼自身の作品、のちに「ピーナッツ」の名前で世界各国で親 しまれる作品がはじめて雑誌に載ったのは1950年、以来50 年間、トータルで世界各国2000誌に発表された。 この記録は勿論ギネスに記録されており、これから先もまず 塗り替えられることはないだろう。 「インスピレーションを待っている余裕などない」と彼は言っ ている。50年間これ一本、もちろん途中で登場人物や描き方に 変化はあったが、ずーっとチャーリー・ブラウンやスヌーピー たちと付き合い続けて、よく飽きなかったものだ。 いや、想像するにむしろそれは、哲学者や禅僧のような生活か もしれない。 人間の脳が様々な苦悩から、逃れられる唯一の方法は間断なく決 められたルーティンワークに身体を追い込み、且つ世界に向けて の自分だけの窓を持つ事だと誰かが言っていた。 シュルツ氏の50年は、そういう意味で理想的だったかもしれない。 チャールズ・M・シュルツは2000年の2月12日に77歳で生涯をと じ、その翌日最後の「ピーナッツ」が新聞の日曜版に載った。
by shanshando
| 2006-02-10 22:24
| ■古本屋の掃苔帖
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