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上々堂(shanshando)三鷹

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2007年 06月 22日

横須賀 つづき

上町銀座商店街は車道を挟んで、左右に歩道が続く所謂街道型商店街。
街道はそもそも谷間に通されたらしく、建物の背後は右も左も丘になって
いる。丘の上には平屋に庭付きの家が建っていたりして、ちょっと不思議な
光景。商店街を庭先に見下ろしながら暮らすのってどんな気分だろう?

店舗の多くは木造で、緑青を吹いた銅板で覆われた看板建築が印象的、
総体に眺めのいい商店街だと思う。店舗の比率も地元に代々続いているも
のと、新しく出来たもののバランスがよくって、そこがこの商店街のいい所
東京の下北沢のように昭和の後期くらいから急激な発展をとげた商店街は
在来の店がいつのまにかいなくなってつまらない。若い人は「おしゃれ!」
とか「かわいい!」とかいって喜ぶが、おじさんはそういうのは認めないのだ!
西荻がちょっとそうなりかけているのが気になる。ローストビーフの「真砂」
もやめちゃったし、うどんの「春日」も、おでんの「のだ」もなくなって、出掛け
る店がどんどんへっていく!

話が逸れた。
商店街の中央あたりに「スペース三季」という店がある。
ここは看板建築の古い店舗を野中さんという方が買い取って、古い建物に
なるだけ手を入れないで、ギャラリーとコーヒー店と骨董店二店を共存させ
ているのだが、運営の仕方がいかにも大人でいい。
特にコーヒー店「フーガ」は近くにあったら毎日でも行きたくなるような店だ。
ここの常連らしき方から聞いたのだが、最近この商店街には骨董店が増え
たらしく、どこも左程時代のあるものは扱っていないようだが、それだけに値
段が手頃で、場所柄昭和物はたくさん出てくるだろうし、数年のうちには関東
でも有数の骨董街になるかもしれない。商店街のはずれ近くの小さな2階家
で営んでいる店ではハンチングを被った店主が盆栽に水をやっている脇から
のぞいてみると、薄暗い店の奥で小学校2年生くらいの女の子が古道具に
囲まれてコーラを飲んでいた。

食べ物屋は豊富すぎて書ききれないが、私が特に印象に残ったのはコッペパ
ンの店とカレーの店、ディスプレーが個性的で見ているだけでも楽しい八百屋
などなど…。
面白い店は比較的駅から離れた奥のほうに多いのだが、これは不思議でも
なんでもなくて、駅近くは家賃が高いのだろう。これは横須賀に限ったことでは
なく、三鷹でも駅から離れるほど面白い店が増えてくる。バブル崩壊以来の傾
向だろうと思うが、駅近くは大企業のチェーン店か不動産経営のついでにやっ
ているようなオーナー店舗で、大抵接客の感じも悪いし、発想も貧困だから、商
品展開もつまらない。みなさん知らない街に出掛けたら駅前の店はすっ飛ばし
て、町外れに行きましょう!ちょっと我田引水だったかな?

今回はどぶ板がメインのつもりで出掛けた商店街道楽でしたが、行ってみると
この上町銀座のほうが俄然面白かった。もし将来東京を引き払って店ごと引っ
越すとしたら是非この上町銀座に!海も近いし、家賃も安いし、最高!
でもねー、そういうところが多すぎるんだよねー

by shanshando | 2007-06-22 14:07


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