2007年 10月 07日
今、三鷹駅前の三鷹市美術ギャラリーでは 「怪獣と美術 ー成田亨の造形美術とその後の怪獣美術ー」 という展示が行われている。 成田亨という人はウルトラマンはじめ様々な怪獣の造形に携わった 人で、まさに第一次ウルトラマン世代の私としてはネットでの紹介文 に出てくる怪獣の名前だけでも懐かしく思い出深いものが多くある。 とくにジャミラ。 ジャミラは悲劇の怪獣である。 今思えば子供むけの娯楽作品としてはハード過ぎたんじゃないかと 思える程に重いテーマで、多くは忘れてしまった同シリーズのストー リーの中で、これだけは記憶の隅にしっかり留まっていた。 ストーリーはwikipediaでも見ることができるので、ここには書かないが、 そのwikipediaを観ていて、私は今回はじめてこのジャミラの名前の 由来となったアルジェリア独立運動の少女活動家ジャミラ・ブーパシャ について知った。 ジャミラ・ブーパシャは今から48年前の1959年9月、爆弾テロの容疑者 としてフランス警察に逮捕され、言語を絶する非人道的な拷問を受ける。 その内容は、覇権主義の信奉者達が屢々見せる幼児的残虐性そのもの で、最近ではイラクの駐留米軍が収監者に行ったとされるリンチにその類例 を見ることが出来るようなものである。 私は、人間が文明の仮面を付け続けることに時に疲弊して、幼児的な、或は 変態的な行為に走ることは、むしろ人間的な行為として愛してすらいるが、 衆を頼んだり、権力の威を借りてするこのような幼児的残虐行為は最低最悪 の行為として憎んでやまない。 人間は誰しもいびつさを抱えている。私に云わせればみんなヘンタイだ! (それはちょっと言い過ぎ。) 変態を批判するやつほど、屈折したド変態だったりする。 (大分言い過ぎ。) 本性を包み隠さねば生きていけない文明に問題があるなんていう寝言は云わない。 文明の恩恵を享受しているかぎりそれは云ってはいけない。 しかし、抑圧された欲求が人間性をともすれば蝕みがちなのも事実だろう。 みんなが自分の責任の取れる範囲において、自立した変態として行為し表現して いくことが、今まさに求められているのではないかと………、あれっ?なんでこんな 話になっちゃったんだろう? 「怪獣と美術 ー成田亨の造形美術とその後の怪獣美術ー」は 今月21日まで開催されている。お帰りにはちょっと足を伸ばして上々堂へ、
by shanshando
| 2007-10-07 15:06
| ■原チャリ仕入れ旅■
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