上々堂(shanshando)三鷹

shanshando.exblog.jp
ブログトップ
2007年 11月 09日

遠藤周作

どうしようか、これ……。
思わずため息をついてしまう山がある。
前にも書いたが、この場合の山とは山岳ではない。
買取をした本の山のことだ。
BOOKOFFのアルバイト店員さんじゃないんだから、本のかたち
さえしていたら何だって買うというわけにはいかない。
いくら状態が良くっても、綺麗でも、駄目なモノは駄目で、売れない
ものは売れない。イヤ売れないと思っているのは古本屋だけで、
売ろうとすれば売れないと言うことはないようにも思えるのだが、
実際出してみるとやはり売れない。これでも一応13年も紙魚稼業を
やっていて、それぐらいの分別はつく。

それならきっぱり断ればよさそうなものだが、今朝のお客さんはとても
感じのいいご夫婦で、しかも駄目なりに山にスジが通ってしまっている。
お見事!と言う感じで遠藤周作ばかり、ハードカバーと文庫あわせて
300は優に越している。
ハードカバーの中にはあまり見ない本もあるが、しかし遠藤周作である。
均一にしてもなかなか売れないのだ。
勿論それは遠藤さんの文学の価値とは関係ない。というかむしろ優れた
作家だから広く長く読まれ、結果古本がだぶついているのだ。

こういう作家の場合、困るのは一度買い取ってしまうと後を引くのだ。
つまり、アアあそこじゃ遠藤周作買ってくれるんだな。ヨシ我も我も…
というわけで、上々堂はたちまち遠藤周作屋さんになってしまう。
ここは何としても断らなければ、と思うのだが断れない。ご夫婦がいい人
過ぎるし、ここまでこれだけのコレクションを揃えた気持ちを考えてしまう
し、第一ここはエレヴェーターなしの3階で、おまけにご老齢のお二人は
お引越しなのだ。つまり私が断ると、お二人は永年めでたコレクションを
自分でしばって運び下ろし、資源ごみにしなくてはならない。

しょうがなく事情を率直に話し、二束三文でお引取りしたが、赤帽さんに
運んでもらった山を前にして、さあどうしよう?
この際だから全部自分で読んでみるか?そうしたら遠藤周作研究の第
一人者になれるかしら?う~んあんまり成りたくないなぁ~。
まぁ結局均一で気長に売るしかあるまい。
こんなことばかりやってるからビンボーなんだね。
神田あたりじゃ、バンバン稼いで毎年海外に遊びに行ってる古本屋も
いるというのに……やれやれ。
[PR]

by shanshando | 2007-11-09 14:16 | ■原チャリ仕入れ旅■


<< 深夜の交番にて      トラゾー >>