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上々堂(shanshando)三鷹

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2008年 02月 20日

朝の口笛

とりたてて人生に大きな影響を与えるとも考えにくいけど、実はあると
ないとでは大違いなんじゃないかと思われる才能があって。それは
多くの場合、自分が恵まれていない才能であったりする。
隣の芝生は…というやつだろうか!?

なんだかもったいぶった書き出しになったけど、実は口笛のことである。
口笛というのが、大人になってもどうしても吹けない人というのが居て、
それは多分口唇のかたちなどが影響しているのだろうけれど、一般的な
人生において「口笛がふけなかったために、重要な不利益を得てしまっ
た。」ということはないし、また人と交際するかどうかを決めるのに「口笛
が吹けない人とはつきあわない」と宣言している人も居ないだろうから、
まぁ言ってしまえばどうでもいい才能である。

私自身について言えば、一応音は出せる。
子供の頃観たなにかのアニメのなかで敵の来襲を知らせるために、口笛
で合図をとりあうのだが、その中の一人の子供がじつは口笛が吹けない。
そのためみんながひどい目に遭ってしまい。口笛を吹けないやつはいった
い誰だとつるし上げを食うというシーンがあった。
当時から団体行動にコンプレックスのあった私は、これは大変とばかりに
練習をしたのだ。今でさえ、ともするとミソッカスなのにこういう大事なシーン
が来た時にドジをふんだのではもう二度と誰にも相手にされないだろう。
悲壮な決意でトイレやお風呂のなかで練習をして、なんとか音だけは出るよ
うになったのだ。
正直言ってはじめはフーフースースー息がもれるばかりで音なんか金輪際
出そうもなかったから、かなり悲観していただけに音が出た瞬間はとても嬉し
かった。もうこれで何時敵の来襲があっても大丈夫だ!
続いて私は指パッチンにチャレンジした。これも多分テレビの影響でやれな
ければ、仲間はずれにされると思い込んでいた。

今現在、私は口笛も音だけなら出せるし、指パッチンも右手だけは鳴らせる。
残念ながら実用するシーンはまったくないのだが、とにかくできることはでき
るのだ。
ただ、音痴だから指パッチンで軽快なリズムを刻むことはできないし、口笛で
メロディーを奏でることもできない。

私には大工をしていた叔父がいて、彼は仕事をしながらじつに楽しげに口笛を
吹いた。
大工といっても実家が工務店だから休日に手伝っていただけなので、普段は
会社員なのだが、元々物づくりが好きな人なのでせっかくの休日の仕事も結構
楽しんでやっていたのだろう。性格が朗らかで飄逸で子供なら誰でも好きにな
るような叔父さんが鉋や金槌を器用に使いながら吹く口笛は青空そのものような
爽やかさで、私は自分も大人になったらあんな大人になりたいものだと思ってた。
あんな大人とは別に大工さんになりたいということではなく、爽やかで飄逸で物に
こだわってウジウジしない大人という意味で、そういう大人というのは仕事を楽しげ
にこなしながら口笛を吹くのだと思っていた。

今朝、窓の外がきれいな青空だったので私は部屋に掃除機をかけながら、久しぶり
に口笛を吹いてみた。頑張ってなんとかメロディにしようとするのだが一向にそうな
らない。くやしいなぁ、音の強弱はつけられるのに…、一生私は口笛でメロディを吹
けない人なのだろうか?ああ、口笛吹いて指パッチン。そうしてアカペラでかっこうよく
歌えたらモテモテだろーなー。ウジウジウジウジ

今度生まれ変わったら口笛でメロディが吹ける人になりますよーに。ウジ

by shanshando | 2008-02-20 14:56 | ■原チャリ仕入れ旅■


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