上々堂(shanshando)三鷹

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2008年 07月 26日

ブリーフおじさん

寒い時に、人に出会って。
「寒いねぇ~」なんて声をかけあうと、親密度のぶんだけ寒さが癒される
ような気がしまして、
「本当にねぇ、どう?その辺で暖かいものでも?」とか、男女同士だと、
「ほら、もうちょっとこっちへお寄り。」なぁーんて言って結構色っぽい
展開になったりもしますが、暑いとそういうわけにはいきません。
「暑いねぇー!」
「俺のせいじゃねぇーよ!」なんて喧嘩になりかねませんし、男女でも
「お願いだから向こうへ行って、ただでさえ暑いのにあんたの顔を見てる
と余計暑苦しくなっちゃう!」なんて酷いことを言われたりしますが、

一昔と言いたいところですが、実際にはもうふた昔くらいはなるでしょうか、
暑中家の前に縁台を出して、男なら猿股、女ならシミーズ一丁で涼んで
いるなんてぇの見かけましたが、最近は東京も山の手あたりではそんな
光景はまず見られません。
これはもっともな話で、何より住宅事情が激変いたしました。
昔は一軒家にしても、長屋でもアパートでも、今ほどセキュリティーなんて
ことを申しませんでしたから、表から戻ると下着ひとつになって、家の前の
道に打ち水をして涼むなんてのがありえましたが、
今何処もかしこもセキュリティーのオートロックって奴になっちゃって、入り口
の所でヴィデオカメラがしじゅう監視をしている。あそこから下着一丁の人が
出てきたら、間違いなく変質者として通報されます。

考えてみたら、オートロックなんてぇものはそうやって温暖化に拍車をかけて
いると言えなくもありません。

今朝練馬のあたりを走ってまして、久しぶりに見ましたよ。
ブリーフおじさん。
東京以外の方は練馬なんていうと、東京といってももう大根畑だらけの田舎だ
ろうと思うかもしれませんが、実は23区中で一番耕地面積が多いのは世田谷区
で、練馬は近年益々耕地面積が減ってます。
とくに今日私がブリーフおじさんを見かけた上石神井のそのあたりは、青梅街道
から少し入っただけの対面二車線道路沿いで、おじさん(といっても私より23歳
若そうでしたが、)が出てきたのは鋳型を伏せて作ったような大量生産の建売
住宅の前。
ブリーフからはみでた臍毛を行過ぎる車の吐き出す排気ガスに弄ばせながら、
仁王立ちになって炎天燃えるがごとき空を見つめるその勇姿は、「野性」という
言葉を具現しているようでありました。

三年前購入した建坪20坪の家のローンの大半を残しながら、会社をリストラに
なり、女房は子どもの夏休みにこじつけて帰った郷から離婚届を送ってきた。
電気代が滞っているので、クーラーは利かず目に付く食い物はスーパーの安売り
で買い溜めしてあるカップラーメンのみ、(もう一週間そればかりだ!)
そう!今こそ!今こそ、野性に回帰しないで何時する?男は文字通り裸一貫で表に
………いやいや、やっぱりブリーフだけは穿いておこ。おまわりさんに叱られちゃう!
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by shanshando | 2008-07-26 15:07 | ■原チャリ仕入れ旅■


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