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上々堂(shanshando)三鷹

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2010年 06月 27日

薔薇族

漫画雑誌ガロの編集長故長井勝一さんと並んで、戦後日本のマイナー
出版の雄というべき伊藤文学さんの「秘話」を読んでいる。
昭和7年の生まれだというから今年78歳、敗戦の年は13歳だったはずで、
多感な時代に焼土を見、父親の後を継いだ出版業を存続させるために、
エロ本の出版を手がけるなかで同性愛に着目、ご本人はノンケながら
マイノリティーである同性愛者たちにシンパシーを持ち続け、以来
出し続けた「薔薇族」が次号通刊400号で終刊となる。
ちなみにお父さんは短歌関係の出版が主だったということで、ご本人も
歌人として岡井隆さんなどとも交流があるという。

短歌と同性愛ってどうしても縁が深い…というか、古にあってはともに
上流社会の嗜みであったんじゃないか?とも思う。その意味で、文科省
はこういう人を文化功労者に選ぶべきじゃないだろうか?
文科省がぐずぐず云うようだったら、いっそ宮内庁から叙勲とか……

by shanshando | 2010-06-27 15:10 | ■原チャリ仕入れ旅■
2010年 06月 20日

あるほどの…

昨日は、なんだかサッカーがどうしたとか、こうしたとか、
まぁ田舎に棲んでいる老母までが、観たってルールも判らんだろうに
狂熱してたようすで、毎度のことながら、日本人はマスコミに煽られ
たら、またぞろ戦争でもやらかしかねんでコリャ……と、ため息を
つきながら、そういや今日はわが店のある三鷹だって、桜桃忌で
盛り上がっているはず…、イヤ仮にも法要が盛り上がっているは、
おかしいか……、まぁ賑わってましたなぁ…。

私も、一応ご近所のご縁で朝から墓所には参りました。
法要が午後2時からですから、午前中は比較的空いているのですが、
それでも墓前は切花満開!
しかしねえ、もうちょっとなんとか統一出来んですかねぇ~、
この節は舶来種や改良種が多すぎて、なんちゅうか色合いに節度が
ない。草葉の陰で太宰さんもあまりのケバさにたじたじでっせ。……たぶん。

by shanshando | 2010-06-20 11:55 | ■原チャリ仕入れ旅■
2010年 06月 15日

もつ焼き横堀

ちょっと前の……、そう10年位前の三鷹を知っている人にとっては
古本屋といえば、すぐ思い浮かぶのが駅前にあった下田書店さん
だっただろう。なにしろご主人は三鷹事件の記憶をよく話されていた
というから、4,5年前に廃業されるまで、すくなくとも半世紀は営業
されていたはずである。
廃業のきっかけとなったのは、お約束の駅前開発で、ご子息はすでに
歯医者さんを営まれて盛業中だったから、転地してまでの営業続行は
選ばれなかったのだろう。
その下田書店のお隣で営業していたのが、もつ焼き「横堀」で、こちら
は少し位置を変えて今も駅前で盛業中。
以前から、一度行ってみたかったのだが、なにしろネタが売切れ次第
閉店のお店なので、上々堂の閉店時間にはもはや開いていることが少な
いので、果たせずにいたのだが、先日休日の羽伸ばしでようやく行ってきた。

こういう食べ物の話というのは、とかく大袈裟なヨイショととられがちだが、
はっきり云って、私はあんなに美味いもつ焼きを食べたことがない。
肉が全て大振りに裁かれていて、食感が信じられないほど柔らかい。
塩も特別なものを使っているのだろうか、ただの塩味ともいえない複雑
玄妙さで、なるほどこれならもつ焼き以外のメニュウをあえて置かないのも
よく判る。
席につくと同時に出される、小鉢のお新香ともつ焼きだけで100パーセント
満足させられる。
一日に何本くらいを売るのかは知らないが、良いネタを仕入れ、その日に売る
ぶんだけを仕込んで、売り切れたら閉店。もつ焼き屋にはよくある煮込みすらも
出さない。単純明快だからこそロスがなく、素材をおごることが出来るのだろう。
不景気にも強いこういう商売は見習いたくても中々見習えない。
大事なのは、運と思い切り?……だろうか?

by shanshando | 2010-06-15 11:13 | ■原チャリ仕入れ旅■
2010年 06月 13日

夏座敷

京都駅から電車で20分ほどの私の故郷では、若い人は大抵駅前の
マンション住まいで仕事場は大阪や京都の都会だから、旧市街
や町外れは年寄りばかりになったという。

八月の末の地蔵盆は、水子の霊を供養をして、生きている子供の安全
健康を祈願する行事なのに、辻々のお堂に供えられたお菓子も、貰い
に来る子供もめったにいないから、しょうがなくジジババが持ち帰り、
遠く都会に住まう孫たちに宅配便で送るのだ。

元来道祖神信仰と、真宗の信仰が合わさって出来上がったとおぼしき
この祭礼は、奈良、京都、滋賀という、いずれも高湿度の盆地に続い
ており、河瀬直美監督「沙羅双樹」の双子の兄弟の片方が神隠しに会
うシーンが、絶妙にこの祭礼の日のうだるような猛暑に呆けさせられ
る人の神経、感覚を再現させて興味深い。

私どもの娘Q子とP子も誕生からずっと、本人は認識せぬままにこの
祭りで祈願の対象となっており、こーゆーことは信仰の自由を保証し
た憲法の条文に鑑みてどんなもんかという議論も、あるいは縁者から
出てくるかもしれないが、「まぁ田舎のおばあの気が済むんやさかい、
エエやないか。」という日本伝統的事なかれ主義によって守られて、
今年もおそらく「願主Q子、願主P子の身上に禍々しき事のなからん
ことを……南無地蔵尊南無南無南無………」

ジジババだけの「ゴースト一歩手前タウン」の古家では今頃襖を簾戸
に変え、夏座敷のしつらいが整ったろうか……?
今年こそは貧乏暇なしをおして昼寝に帰りたいものである。

by shanshando | 2010-06-13 15:54 | ■原チャリ仕入れ旅■
2010年 06月 11日

さらば40代

もうすこし、
あと1ヶ月と6日でついに50才になってしまう。

正直に言うと、ものすごく嫌だ。
老けてたまるか!と力めば力むほど、顔の皺はたるみ。眼は遠くなり。
それでも負けずに、明るい色の服などを着るように心がけると、
「無理している」と笑われる。……いや誰も笑っちゃいないし、
それどころか関心さえ寄せられていないのだが、そのように自意識に絡め
とられ易いところが何より気持ちが老けている証拠だろう。

娘のQ子は朝、若作りの服選びに余念のない父親を見物しながら、
「かっこいい!」などと世辞を言う。
4歳にしてこの如才なさは、商売屋の子としては頼もしいというべきか?
オヤジは思わず。「Qちゃん、あとでコンビニでピンクのポッキー買って
やろう!」などとすっかりのせられて、鼻歌まじりで朝の出張買取に伺う
べくバイクを発進させるのだった。

by shanshando | 2010-06-11 11:30 | ■原チャリ仕入れ旅■
2010年 06月 06日

好日

4歳の娘が、朝食を前にしながら呆然と窓の外を眺めている。
路地奥の我が家の台所は、お庭と称する私道に面していて、
ここはアスファルト化を主張するご近所の意見に抗して、未
舗装なので、今頃はちょっと気を抜くと雑草が生い茂り大変
なのだが、東西に8メートル、幅2メートルほどの空間は
午前中、陽光をまんべんなくうけ、なかなかに美しい。
網戸の外にはかまぼこ板の親玉を並べた態の濡れ縁があり、
そのむこうにヨシズ。昨年神明通りの古道具店で買ったビードロ
風鈴がカラコロと音を奏でる。
2歳になった下の娘はヤンチャで手古摺るけど、長女のほうは、
おとなしいすぎで、ただしはモノに心を奪われると外の声が耳に入
らない。
考えたら、私自身小さい頃はこんなふうだったけど、合理主義者
の親の指導の甲斐あって(?)せっかちになった。
いや、50面さげて親の教育に苦情を言うつもりはないが、自分の
子供にはせっかちを伝染させたくないとつくづく思いながらも、
気がつくと、「早く食べちゃいなさい。ボーっとしてちゃ駄目!」
なんてやっちゃう。
考えてみればいいよね。幼稚園なんて遅れていったって全然かまわん
し、なんなら今日は休んじゃってもいい。とーちゃんもお仕事
さぼるから、ふたりでボンヤリしていよう。

by shanshando | 2010-06-06 13:20 | ■原チャリ仕入れ旅■